オオカンザクラの並木道は、地下鉄桜通線・高岳駅から名鉄尼ヶ坂駅の近くまで全長約1.4キロにわたって続く、桜並木の道です。
開花時期がソメイヨシよりも一週間ほど早い「早咲き桜」で、年によっては3月初旬に咲き始めることから「名古屋市内でいち早く花見ができる名所」として知られます。
見頃になると、東区役所の公式X(Twitter)が開花状況をポストしてくれますよ。
オオカンザクラの並木道の場所・アクセス【地図】
オオカンザクラの並木道へは、地下鉄高岳駅の2番出口からすぐ。名古屋駅から地下鉄桜通線で一本です(6分4駅・240円)。
オオカンザクラの並木道 | |
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所在地 | 名古屋市東区泉二丁目、泉三丁目ほか (Googleマップ) |
アクセス |
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駐車場 | 各所にコインパーキングが点在 |
例年見頃 | 3月初旬~3月下旬 (気候による) |
オオカンザクラとは?【特徴】
オオカンザクラ(大寒桜/学名 Cerasus × kanzakura ‘Ō-kanzakura’)はバラ科サクラ属。埼玉県川口市安行の田中一郎邸にあったカンザクラ類の一系です。カンヒザクラと他種(オオシマザクラあるいはヤマザクラ)の雑種と推定されています。
樹高は5m~10mほどの亜高木で、樹形は傘状。散形状に2~4つの5弁花が付き、半開状で下向きに咲きます。花の色は淡紅色ですが、咲き始めの頃は遠目には白く見え、散り始める頃になるとピンクがかって見えるのが特徴です。
花は中輪(3cmほど)の一重咲きで、花弁の先には切れ込みが。先端近くの縁には細かい凹凸がありますよ。
桜の名前については、当初、小清水亀之助が「安行寒桜」と名付けましたが、その後、相関芳郎によって大寒桜と名付けられたんだとか。
名古屋のオオカンザクラは、昭和36年(1961年)春に「名古屋で一番早く咲く桜を植えてほしい」という地元の希望が叶い、16本の苗木が植えられたのが始まりで、現在は約140本の桜が並木道をつくっています。
並木道には「カンヒザクラ」も!
オオカンザクラの並木道には、淡紅色の大寒桜のほかに、濃い紅紫色のカンヒザクラ(寒緋桜)も咲いています。
カンヒザクラはサクラの原種の一つとされており、樹高は5mほどで、樹形は広卵状。花は小輪、一重咲きで、釣鐘状に咲くのが特徴です。
ヒカンザクラ(緋寒桜)とも言われますが、彼岸桜(ヒガンザクラ)と区別するために、最近はカンヒザクラと呼ぶことが多くなっています。
最後までご覧いただきありがとうございます。ちなみに、オオカンザクラと河津桜はどちらも「カンヒザクラとオオシマザクラとの雑種」という説があり、よく似ています。違いは「開花時期・花の色・花の大きさ」の3つで、河津桜はオオカンザクラよりもさらに早い時期に、淡紅紫色の大輪の花を咲かせるのが特徴です(大きさはそれほど変わらないとする場合もあるようです)
※ページ内で紹介している情報は変更になる場合があります。最新情報は公式サイトなどでご確認ください
参考URL・参考書籍
- オオカンザクラの並木道(東区) – 名古屋市
- 早咲き!桜みちまつり【公式】(@sakuramichi_fes) – X(Twitter)
- 大寒桜、カンヒザクラ、河津桜 – 桜図鑑|公益財団法人日本花の会
- 大寒桜(オオカンザクラ)、河津桜(カワヅザクラ) – 日本樹木医会
- 『ひがし見聞録 東区制100周年記念事業記念誌』東区制100周年記念事業実行委員会,2008
- 『広辞苑 第七版』岩波書店,2018