徳川園はJR大曽根駅から徒歩10分の場所にある、池泉回遊式の日本庭園です。
尾張藩第二代藩主・徳川光友が元禄8年(1695年)に、自らの隠居所として造営した大曽根屋敷を起源としています。

徳川園龍仙湖02
▲徳川園の中心的存在「龍仙湖」

現在の徳川園は、愛・地球博をきっかけに平成16年(2004年)にリニューアルされたものです。
庭園を眺めながら食事を楽しめる「ガーデンレストラン徳川園」「和カフェ蘇山荘そざんそう」や、国宝『源氏物語絵巻』を収蔵する徳川美術館・蓬左文庫ほうさぶんこも隣接しており、名古屋屈指の落ち着いた文化的な空間となっています。

蘇山荘02
▲和カフェになっている「蘇山荘」(国登録有形文化財)via Wikimedia Commons Asturio Cantabrio CC BY-SA 4.0(画像をトリミングしています)

園内マップ・見どころ

徳川園園内見どころマップ02
▲徳川園の園内・見どころマップ © OpenStreetMap contributors

徳川園の庭園は伊藤邦衛による設計です。
代表的な大名庭園の形式で、清流が滝から渓流を下り海に見立てた池(龍仙湖)へと流れるありさまは、日本の自然景観を象徴的に凝縮しています。

徳川園の見どころ
  1. 黒門(国登録有形文化財)
    明治33年(1900年)に完成した尾張徳川家の邸宅の遺構。武家屋敷の面影を残します
  2. 龍門の瀧
    鯉が滝を登って竜になる「登竜門伝説」に基づく滝。昔の故事に倣って、1時間に3回ほど水流を急激に増す仕掛けが取り入れられています
  3. 龍仙湖
    黒松を背に浮かぶ島々、巨石に懸かるモミジ、水際の飛石、突き出す砂嘴、船小屋と渡し場など見どころ満載。水源は地下水です
  4. 西湖堤せいこてい
    白楽天や蘇東坡そとうばゆかりの中国杭州・西湖の堤防を模しています。異国情緒を味わえるポイントです
  5. 瑞龍亭
    尾張徳川家が親しんだ尾州有楽ゆらく流の様式を取り入れた茶室。名前は光友の諡号「瑞龍院」から来ています
  6. 虎の尾
    深山幽谷の山水画を思わせる渓谷美を表現しています。初夏には新緑、秋には紅葉が見ものです
  7. 虎仙橋
    虎の尾に架かる檜造りの木橋。5m下に渓流を見下ろし、下流には龍仙湖を望みます
  8. 大曽根の瀧
    徳川園で一番高い場所にある落差6mの三段の滝。それぞれの段で岩の組み方が異なるため、水しぶきの表情の変化が楽しめます
  9. 四睡庵
    梅や桃に囲まれた休み処。四睡しすいは禅の境地を示す画題で、豊干ぶかん・寒山・拾得の3人が虎と一緒に眠る図のことです
  10. 観仙楼(かんせんろう)
    龍仙湖に面した二層の建物。上階がレストランで、下階は様々なイベントに活用されるホールになっています
  11. 牡丹園
    見頃は4月中旬~下旬。徳川園一帯に百花殿、島錦、天衣など55種、約1,000株の牡丹が咲き誇ります
  12. 菖蒲田
    見頃は5月下旬~6月初旬。江戸系を中心に約1,800株の花菖蒲を楽しめます
ぼく(なごやっくす)ぼく(なごやっくす)

茶室「瑞龍亭」に関連して、尾州有楽流の祖は織田信長の弟・織田有楽斎うらくさい(織田長益ながます)。東京・有楽町の地名の由来になった人物です!

画像出典(トリミング済み)
・黒門:Wikimedia Commons Bariston CC BY-SA 4.0
・虎の尾:Wikimedia Commons Tomio344456 CC BY-SA 4.0

徳川園のアクセス・駐車場

名古屋駅からはJR中央本線の利用が便利です。
バス(市バス・名鉄バス・なごや観光ルートバス「メーグル」)でもアクセスできます。

徳川園のアクセス・駐車場
  • 所在地
    愛知県名古屋市東区徳川町1001
    (Googleマップ)
  • アクセス
    • JR中央本線「大曽根駅」南口から徒歩10分
    • [市バス] 名古屋駅バスターミナル10番のりば 基幹2号系統「徳川園新出来」下車徒歩3分
    • [名鉄バス] 名鉄バスセンター4番のりば 基幹バス引山方面行き「徳川園新出来」下車徒歩3分
    • [メーグル] 名古屋駅バスターミナル11番のりば「徳川園・徳川美術館・蓬左文庫」下車すぐ
    • 地下鉄名城線「大曽根駅」3番出口から徒歩15分
    • 地下鉄桜通線「車道駅」1番出口から徒歩15分
    • 名鉄瀬戸線「森下駅」から徒歩8分
  • 駐車場(地下駐車場、入口は北側)
    • 収容台数:普通車79台(バイク不可)
    • 駐車料金:25分100円、当日最大1,000円
    • 営業時間:午前6時から午後11時まで
  • 周辺スポット


▲徳川園 アクセスマップ via Googleマップ

徳川園の開園時間・入園料

基本的に閉園は17時半ですが、時期によっては夜間開園があり、ライトアップされた園内を楽しむことができます。

徳川園の開園時間・入園料
開園時間午前9時30分から午後5時30分
※入園は午後5時まで
※催事等により変更・開園の場合あり
入園料300円(中学生以下無料)
※徳川美術館との共通観覧券あり
休園日月曜日(祝日の場合は直後の平日)
年末年始(12/29-1/1)
所要時間およそ1時間
リンク徳川園公式サイト
徳川園(名古屋市東区)ライトアップ01
▲ライトアップされた徳川園 via Wikimedia Commons full moon69 CC BY 3.0(画像をトリミングしています)

※ページ内で紹介している情報は変更になる場合があります。最新情報は公式サイトなどでご確認ください

参考URL・参考書籍など