伊吹おろしの碑(八高寮歌伊吹颪碑)
鶴舞公園(名古屋市昭和区)で「伊吹おろしの碑」を見てきました。
名古屋大学の前身校の1つ・旧制第八高等学校の寮歌「伊吹おろし」を刻んだ記念碑です。
記念碑が建てられたのは、昭和33年(1958年)。旧制第八高等学校創立50年を記念してのことでした。
八高の卒業生には、ソニー創業者の盛田昭夫がいます。
伊吹おろしの碑の場所【マップ】
伊吹おろしの碑があるのは鶴舞中央図書館の北側です。
記念碑の北では、かつてベビーゴルフ場が営業していました。さらにその昔は雌雄2頭の鯱(シャチ)の形をした「鯱ヶ池」があったそうです(現地案内板より)。
なお記念碑が鶴舞公園に建設されたのは、八高生が旧市街から八高に向かう際に必ずここを通っていたからだと言われています(参考:八高寮歌伊吹颪歌碑|名古屋大学PDF)。
伊吹おろしの歌詞【動画】
作詞:中山久
作曲:三橋要次郎(八高第8回卒業)
伊吹おろしの雪消えて
木曽の流にささやけば
ひかりに満てる国原の
春永劫にかほるかな
夕日あふれて草もゆる
瑞穂が丘にたたずめば
こぼれ地に咲く花菜にも
うら若き子は涙する
見よソロモンの栄耀も
野の白百合にしかざるを
路傍の花にゆき暮れて
はてなき夢のすがたかな
花に滴る日のみなわ
命の啓示を語るとき
希望にたぎる若き頬を
はるかに星はてらすなり
神秘の闇のおとづれに
いつしか寮の灯火は
またたきそめて我を待つ
地上の夢よいざさらば
杳靄とけし丘の上に
いづこともなく春をよぶ
歌やすらかに流れくる
紺青の月影濃けれ
伊吹おろしの碑の概要
- 設計:浜田稔(東京大学教授・八高第12回卒業)
- 建設事務:浜島敏雄(愛知県建築部長・八高第20回卒業)
- 敷石:白御影石(岡山県北木島産)
- 台座石:黒御影石(浮金石・福島県浮金村産)
- 碑面:紅御影石(万成石・岡山県万成山産)
参考:八高寮歌伊吹颪歌碑|名古屋大学PDF
最後までお読みいただきありがとうございます。ちなみに伊吹おろしとは、伊吹山の方角から濃尾平野に吹き下ろす北西の風。とくに1970年代まで、名古屋に厳しい冬の寒さをもたらしました